恵比寿駅から近く、看板を出さずに、わずか4坪・5席のスタンディングスタイルで営業している「東京ボンベイ恵比寿本店」。
カシミールカレーと聞いて、
「辛いらしい」「黒いらしい」「ヤバいらしい」
そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、カレー好きなら一度は名前を聞いたことがある名店
ボンベイのカシミールカレー(極辛口)を実際に食べてきました。
結論から言うと——
極辛口が“普通”。覚悟して食べるカレーです。
辛さ耐性があるつもりの私でも、しっかり汗をかき、
それでもスプーンが止まらなくなる、また食べたくなる、不思議な中毒性がありました。
頭から光が出るほど辛いカレーを実食してきましたので、ご紹介です。
店舗情報・アクセス
- 店名:東京ボンベイ 恵比寿本店
- 住所:東京都渋谷区恵比寿南1-23-1 ABC亜米利加橋ビル 1F
- 席数:5席(スタンディング)
- 店舗面積:約4坪
恵比寿駅東口(3階)の改札を出て、右手へ。恵比寿ガーデンプレイス方向に向かうのが一番わかりやすいでしょう。スカイウォーク(動く歩道)に乗って、最後まで。出たらまた右手、アメリカ橋を渡ったらまた右手へ曲がります。坂を下り切ったあたりにお店があります。恵比寿の街に溶け込むように存在する、非常に小さなお店があります(看板なし)。
営業時間
月・火・水・木・金・土 11:00 – 21:15
日・祝日 11:00 – 18:00
不定休
店内

店内は4坪・5席のみの立ち食い。
椅子はありません。
カウンター越しのスタッフとの距離は1m以内。
左右のお客さんとも、最低限ぶつからない程度の間隔です。
ここではカレーは
「腰を据えて食べるもの」ではなく
真剣勝負で向き合うもの。
このサイズ感とスタイル自体が、
東京ボンベイという店の思想を物語っています。
※正直なところ、小さなお子様連れは厳しそうです。
メニュー&券売機

11:04にお店に到着です。
行列はなし。4人目のお客さんが店内の券売機でカレーを選んでいて、私が5人目で満席です。
券売機はボタン式・現金払い。
私が食券を買い終わると、すぐに6人目が訪れました。席はないので、券売機脇で食券を買って店内で待ちです。もう一人も来ましたが、その方は外で待ちです。
ボンベイのカシミールカレーが初めての方へ

カシミールカレーを注文しました。
カシミールカレーが、はじめてと思われる方にはお店の方から声がかかります。
「辛いので、辛さをマイルドにしますか?」
特に聞かれなかった方は、何かのレベルを超えた方かもしれません。
マイルドにする場合は、券売機にハーフ&ハーフはありませんが、
カシミールカレーとチキンカレーのハーフ&ハーフで提供されるようです。
辛いのが苦手な方(それでも食べたい)、食べてから途中、辛くて無理となった場合でも、お店の方に相談した方が良いです。辛くて食べられないなど最悪な事態になった場合でも、少しの金額で違うカレーにチェンジするなどスタッフの方が対応してくれるはず。かなりは良心的です。
「出ていけ!」なんてことにはなりません。
ぜひ、チャレンジして、思い出に残る良い体験をしてください。
カシミールカレーについて
カシミールカレーとは?|黒くて辛い、その正体
カシミールカレーの基本的特徴
- 黒に近い濃い茶色
- サラサラしたルー
- 強烈な辛さ
- 玉ねぎとスパイスの凝縮感
一般的なインドカレーとは異なり、
バターやクリームのまろやかさはありません。
辛さ・香り・苦味・旨味が一直線に走る、非常にストイックなカレーです。
カシミールカレーのルーツ|デリーから日本へ
カシミールカレーの源流
カシミールカレーの源流は、
東京・上野の老舗インド料理店「デリー」にあります。
名前の由来|インドのカシミール地方?
名前に「カシミール」とありますが、
現地インドのカシミール地方に、同じ料理があるわけではありません。
日本でいうカシミールカレーは、
「北インド・カシミール地方の寒冷地文化をイメージした
スパイシーで身体を温める料理」
というコンセプト型カレーです。
デリーのカシミールカレー
- 黒褐色
- パイス感が非常に強い
- 食べ進めるほど辛さが蓄積する遅効性タイプ
このデリーのカシミールが日本で評価され、
そこから派生・進化した存在のひとつが東京ボンベイです。
東京ボンベイのカシミール|極辛が「普通」
注文時の注意
東京ボンベイでは、
- カシミールカレー=極辛がデフォルト
- 甘口・中辛という概念は基本なし
ここが最大の特徴です。
デリーで修行したシェフの支援を受け、
柏ボンベイを経て、2018年に恵比寿でオープン。
現在は恵比寿ガーデンプレイス店も展開し、
味の調整にヱビスビールを使うなど、さらなる深みを追求しています。
実食メニュー
カシミールカレー(鶏肉・極辛口)

11:11スパイスの香りと共にカレーが運ばれてきます。
白米は日本のお米のようです。
この時は「ご飯多いな」「ピクルスも多いな」と感じますが、
これは完全に間違いでした。どちらも必須です。
見た目・ルーの印象

- 色は黒ではなく濃い茶色
- 粘度はなくシャバシャバ
- 雑味は一切なし
ご飯に「かける」というより、
ご飯に「かける」が、ご飯をルーに浸して食べる感覚。

ルーは熱々で、
チキンとジャガイモがゴロゴロ入っています。
ひと口目
「うまっ」
直後に
「からっ!!!」
数秒後、身体の芯から一気に熱くなり、
額・首・背中から汗が噴き出します。
それでも——
スプーンが止まらない。
油っぽさはなく、意外なほど軽い。
辛さの奥から、確かな旨味が追いかけてきます。
これが、
長年愛され続ける理由なのだと納得しました。
辛さトラブルも柔軟な対応あり
後から来た女性客は、
マイルド仕立て(ハーフ&ハーフ)でも辛かったようで、
チーズ追加を相談していました。
スタッフは状況に応じて柔軟に対応してくれる印象。
辛さに困ったら、無理せず相談するのが正解です。

途中で甘めのチャイが提供され、
辛さで疲れた身体をしっかり癒してくれました。
11:23チャイを飲み干して完食です。

ふと顔を上げると、ボンベイの提灯がありました。

11:24には退店。帰り道、アメリカ橋方面から振り返ります。
身体の芯からあたたまり、額の汗を拭いながら階段を登り、お店の方を振り返ります。
そして「またこよう」と心の中で呟きました。
ボンベイのカシミールカレー|極辛口はどれくらい辛い?
極辛口=デフォルト設定
まず大事なポイントですが、
ボンベイのカシミールカレーは「極辛口」が基準です。
甘口・中辛・辛口……といった一般的な尺度は通用しません。
- ひと口目から、
- 舌にピリッ
- 数秒後にズンと来る辛さ
- 食べ進めるほど体が温まり、汗が出る
「最初から全開」で来ます。
ただ辛いだけじゃない
とはいえ、
ただ痛いだけの辛さではありません。
- 玉ねぎのコク
- スパイスの奥行き
- ビターで深い旨味
がしっかりあり、
「辛い → でももう一口」というループに入ります。
カシミールカレーはこんな人におすすめ
正直に言います。
万人向けではありません。
向いている人
- 辛いものが本当に好き
- サラサラ系カレーが好き
- 甘いカレーが苦手
- 食後の達成感を求めたい
向いていない人
- 辛さが苦手
- 初めてのスパイスカレーで挑戦したい
- マイルドな味を想像している
「興味本位」で頼むと、
確実に洗礼を受けます。
まとめ|極辛口が“普通”という潔さ

ボンベイのカシミールカレーは、
- 極辛口が標準
- 濃い茶色でサラサラ
- でも、しっかり旨い
という、
尖っているのに完成度が高いカレーでした。
辛さに耐える料理ではなく、
辛さごと味わう料理。
カレー好きなら、一度は体験しておきたい一皿です。


